2005/12/23

ES細胞のデータ捏造論文

 今年5-6月に米科学誌「サイエンス」に掲載された黄禹錫(ファン・ウソク)ソウル大教授の論文が実は捏造データに基づくものであったことが暴露されて、韓国内に留まらず大問題になっている。

 黄教授研究グループの一人ミズメディ病院の盧聖一(ノ・ソンイル)理事長は、「幹細胞は存在しない」と宣言し、「黄教授に提供した卵子の総計は、およそ880個」「185個の卵子を利用して11個の幹細胞を作製した」という黄教授の主張と違うことを暴露した。盧理事長は一昨年7月から今年2月にかけ、黄教授に約1200個の卵子を実験用として提供したとを明らかにし、黄教授がES細胞作製に成功していたとしても「1000分の1程度の低確率」で、「黄教授は写真だけではなく、データもすべて偽造していた」と暴露した。黄教授の不祥事を暴露し始めた理由について、「黄教授から昨年、『あなたは何もしていないが、私がスターにしてやった』といわれた時から心は離れていた」と語り、一連の黄教授の釈明に対しても「我慢ならない」と改めて反発したという。また、米・ピッツバーグに派遣されている黄教授チームのメンバーの研究員(34)は、サイエンスに掲載されたES細胞11株の写真について「黄教授の指示で、2株の細胞を1株と偽って私が写真を撮った。論文は虚偽のものだった」と証言した。ウル大の調査委員会は23日に中間調査結果を発表し、暴露された事が事実であることを確認した。

 ソウル大学の最高位関係者は、「調査委員会の調査範囲は、2005年度のサイエンス誌に掲載された論文、2004年度のサイエンス誌論文、クローン犬スナッピーなどまで拡がるだろう」と述べ、同関係者は「ソウル大学の調査委員会には懲戒提案権も付与された」とし、「調査委員会の活動が終わり次第、学則などに違反したことが判明した教授を含む研究者に対しては、まとめて懲戒措置が取られるものと見られる」と述べた。さらに、ソウル大学の調査委員会は2005年度のサイエンス誌論文の真偽、黄教授研究グループの2004年度のサイエンス誌論文、今年8月公開された体細胞クローン犬「スナッピー」、1999年誕生したクローン牛「ヨンロンイ」の順に調査を進めることが分かった。

 朝鮮日報によれば、黄教授の重要な研究成果には、いつも予想できない「アクシデント」がついて回っているという。

<<以下朝鮮日報から>>
 もっとも最近発生した事故は、黄教授研究グループが2005年、サイエンス誌に論文を提出する2か月前の1月9日、犬の飼育場からカビが飛んできて培養していた幹細胞6個が死滅したというものだ。2004年3月12日、サイエンス誌への発表論文を準備していた際にも、研究室で4時間の停電事故が発生した。黄教授は2004年6月、寛勳クラブ(中堅記者による言論研究・親睦を目的とした集まり)でのシンポジウムで、「2003年秋に停電事故が起き、およそ100個の細胞群(コロニー)のうち2個だけを残してすべて死んでしまったことがある。再び実験を成功させる自信がなくて、 安圭里(アン・ギュリ)教授に明日、葬儀場を予約してくださいと冗談を言った」と述べた。しかし、朝になって黄教授が確認した結果、奇跡的に2個の細胞の固まりが「すくすく」と育っていたという。
 1999年誕生した国内初のクローン牛のヨンロンイは、論文がそもそも存在しなかった。 黄教授は、「それ(論文)をどこかに出しても、掲載される可能性もないから」と述べた。普通はクローン牛を作製する過程ではDNA分析資料であるマイクロサテライト(Microsatellite)で外部の検証を受けるが、これさえも行わなかった。黄教授は、「こうなることがわかっていたら大切に保管していたものを…」と述べた。
◆黄禹錫教授の主な業績と事故
日時/業績・発生事故/
1993年/国内初の試験管内授精子牛を生産/
1999年3月/クローン牛ヨンロンイ生産/論文未発表・DNA分析資料紛失/
1999年4月/体細胞クローン韓牛(韓国産牛)チンイ生産/
2002年8月/形質組み替えのクローンブタ生産/
2003年秋/研究室4時間停電で細胞コロニーが死滅/
2004年2月/サイエンス誌への論文発表(1本目)/
2005年1月/カビ汚染で幹細胞6個が死滅/
2005年5月/サイエンス誌への論文発表(2本目)/
2005年8月/ネイチャー誌への論文発表(クローン犬スナッピー)/
<<以上引用終わり>>

 黄教授は、ノーベル賞候補とも噂されていた人物で韓国の英雄だったらしいが、韓国の科学水準に対する信頼性を失墜させたばかりか、この分野の研究そのものに対する信頼性を揺るがすことになり、影響はかなり大きいようだ。科学者は1回でもデータを偽造したらその時点でもはや永久に科学者ではなくなる。それ以前の研究成果も評価はゼロになるだろう。しかしそれを見破ることは非常に難しい。黄教授は品性にかなり問題がある人物のようで、そこから亀裂が生じて捏造が暴露されたが、普通は関わった人間も同罪になるから内部告発によって明らかになることはあまりない。だから全く別の研究者による追試が必要なのだが、結果が正しければ追試は只の二番煎じであって初めての報告に比べて評価は著しく低い。したがって、単なる追試は普通はやらないのである。実験方法が面倒であればあるほど、最初に報告したもの勝ちということになる。限りなく怪しげな、あるいは明らかな捏造論文もいくつか知っているが、たいして価値のある研究でもないし、クズの相手をするだけ時間の無駄と思う。しかし、当の人物が研究についてしたり顔で話しているのを見るのは胸くそが悪い。

【追加】
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2005/12/20/20051220000021.html
の朝鮮日報の記事を見るともっとはっきりした証拠が上げてある。
<<朝鮮日報から引用>>
疑惑は「サイエンス誌論文に掲載された1番体細胞クローン胚性幹細胞の写真Dとミズメディ病院の1番受精卵胚性幹細胞の写真Bの一角が完璧に重なる」というものだ。ある幹細胞研究者は、「栄養細胞や点の模様まで完璧に重なり、一つの培養皿(シャーレ)にある幹細胞を撮ったものとしか思えない」と主張した。
(2)2004年度の黄教授研究グループ論文と2003年度ミズメディの国内論文?
 2004年度サイエンス誌論文に掲載された他の写真B、Dも、ミズメディ病院研究グループが、国内で発行する英文ジャーナルである『モレキュール・アンド・セル(Molecule and Cell)』に掲載された1番の受精卵胚性幹細胞B、E写真と同じだ。
 ミズメディ病院のモレキュール・アンド・セル誌の論文は2003年11月25日に提出され、12月17日に掲載が認められた。ステムセル誌の論文は2003年11月24日に提出され、2004年5月5日に掲載が認められており、黄教授研究グループのサイエンス誌論文は2003年12月9日に提出され、2004年2月4日に掲載が許可された。
 論文の提出時期もミズメディ病院が先であるが、各論文に掲載された1番受精卵胚性幹細胞は、すでに2002年度の論文として発表されたものだ。2003年提出された2つの論文は、この幹細胞と他の幹細胞などを比較する内容だ。
<<引用終わり>>
200512200000211in_05

【追加2】
韓国政府はこれまで70億円もの研究費をこの教授に与え、さらに次年度20億円を追加する予定だったらしい。韓国ならその5倍位の法外な研究費だ。評価能力がないのでこの詐欺師の本性を見抜けなかったのは当たり前なのだろうし、ノムヒョン大統領の政治的な手腕を見ていても頚を傾げるところが多いが、それにしても、韓国のレベルを露呈したことには変わりないだろう。政治の世界の話だったら適当に取り繕えたのだろうが、科学の世界でをつき通すことはできないということだ。

【追加3】
産経新聞は、この詐欺事件の背景を次のようにまとめている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051224-00000001-san-int
<<ここから>>
 世界まであざむく結果となった“黄教授騒動”の背景については(1)韓国でよく見られる成果や業績を急ぐあまりの拙速(2)国際的な配慮や慎重さを欠いた視野の狭い「やっちゃえ」主義(3)政権の業績にしたい政府の過剰な期待と支援(4)「やった、やった!」あるいは「ウリナラ(わが国)最高!」的な世論の愛国主義−などが複合的に重なった結果といわれる。
<中略>
 世論が一色となって異論、異見を許さない雰囲気になるのだ。“反日”のような外交、政治問題はもちろんとして、今回は冷静な学問的判断が求められる科学分野にまでそれが広がった。事件の反省点として「過剰な愛国主義」も挙げられている。
<<引用ここまで>>

残念ながら日本にもそういう風土があると言わざるをえない。
 
【追加4.20051230】
12月29日にソウル大調査委員会が、残りの2株と、論文提出後に作製したとされる5株について検査した結果、体細胞提供者のDNAと一致せず、偽物と結論づけた。7株はいずれも共同研究者が経営する病院で作製された細胞と判明した。現在まで患者組織から作製されたES細胞は一つも確認されておらず、作製したことを示すデータもないとしている。結局この黄教授は全く無いものから論文をでっち上げた訳である。

 これは極めて深刻な問題を露呈した。第一に、完全な捏造論文を出す研究者がいるとい事実、第二に、権威ある雑誌SCIENCEであっても捏造論文を見抜けず掲載してしまうという事実、第三に、これまでの論文のどれが信頼できないのか見分けがつかないこと、である。膨大な数の論文が捏造でないかを再チェックするなど不可能なことだ。


【追加5.20051231】
東亜日報は、同大調査委員会関係者の話として、2004年2月の論文で世界で初めてヒトクローン胚から作製したと発表した胚性幹細胞(ES細胞)についても偽物であることを示す1次分析結果が出た、と報じた。昨年の論文も虚偽となれば、黄教授はクローン技術を応用してES細胞を作製する技術すらなかったことになる。

なんだ、ただの詐欺師だったということか。もう書いてもしょうがないので、これでやめよう。

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2005/11/18

shame on you...

 石原慎太郎が皇室の結婚式の祝辞で「ベルグソンが結婚とは賭けだと言った」と曰うたことについて、ベルグソンの研究者がそんなことを言ったのは聞いたことがない、と言っているらしい。別の学者は「パスカルが信仰とは賭けだと言った事を勘違いしているのではないか」という。この祝辞の一節がテレビで流れた時に、まず太陽の季節の著者の石原慎太郎とベルグソンが結びつかず意外に思った。さらに、ベルグソンがそう言ったということも「へー、彼もソクラテスばりに悩んだのかな」と意外に思ったのだった。多分、石原の勘違いであろう。それにしても、エライ人が日本全国に向けて放った間違い発言に突っ込みを入れられた時にどう対応するのか、興味津々である。過ちを改むるに憚ることなかれ、だと私は思うけれども。

 同じエライ人の間違いで救いようがないのが小泉の発言である。ブッシュが日本に来て嬉しがっているのは単純な性格からそうだろうと思うが、金閣寺に連れて来てツーショットでのニコニコ発言には呆れてしまった。天気が良く、日差しに金閣寺と紅葉が映えているのだったが、記者団に向かって「今日は天気がいいから。サン、(なんだっけ)サン・ライジングか」というようなことを言った。違うだろう、日はもう登っているんだよ。The sun is shining.だろう。こんなこと、今どき、中学生でもちゃんと言える。続けて、多分、日出づる国、と言いたかったんだろうが、「サン オブ (なんだっけ) サン カントリー (略) あはは」。見ていられなくてチャンネル変えてしまった。こんなことしか思いつかず、しかもこんな事すら英語で言えない。こんな程度の英会話力で本当にブッシュと親しく語っているのかとても信じがたい。

 そのこと自体も我が国の首相がこの程度ということで非常に恥ずかしいが、問題はそれだけではない。彼のprofileでは英国に留学となっている。所が、この留学というのがとんだ食わせ物らしい。事の経緯が藤原肇の小泉純一郎と日本の病理」(光文社)の第二章隠された過去の中 に詳しく紹介されているので引用しておこう。これを見れば、なぜ英語を喋れないのかその理由がよくわかる。

<<引用pp.71〜75>>
 さて、私は後になって知ったのだが、小串さんとの対談が記事化play upされるのと時期を同じくして、ニューヨーク市立大City University of New Yorkの霍見芳浩教授が、連載コラム(2002年6月13日号『日刊ゲンダイ』の「ニッポンを斬る」)の中で、この問題に触れていた。このコラムは、「歪んだ日本の情報公開」と題して、最後の方に次のような記述があった。

〈小泉首相の後見人が森「神の国」喜朗前首相だが、ある雑誌が同氏が大学生時代に買春で逮捕された動かぬ証拠を公表した。すると、森氏は司法官僚と共謀してこの雑誌を訴え、東京地裁は森氏に偽証を許して、同氏の勝ちとした。また、森「オットセイ」氏の弟子の小泉首相の暗い影を英米の諜報機関は握っている。同首相の「ロンドン遊学」の真相は、ある女性に対するハレンチ行為が警察ざたになるのを恐れて、父親の防衛庁長官(当時)が英国にほとぼりがさめるまで逃がしたものらしい。しかし、日本のメディアはこの真相追及はしない。今、こんな及び腰のメディアをも封じ込めるのが個人情報保護法である。〉

 私と霍見さんは友人として本や記事を交換する仲なので、お互いにそれで情報を得た可能性 possibilityもあるが、「小泉の暗い影を英米の情報機関が握っている」というのは、私には初耳quite new to meだった。
 さらに、私はその後、日本を訪れるたびに、各方面からこの件に関する情報を得た。それらをまとめると、

・慶大生時代の小泉が女学生と問題を起こし、横浜で警察の取調べを受けたという話は、当時から地元の横須賀ではよく知られていた話であり、多くの人が噂の存在を肯定していること。
・事件は1967年4月頃に起きたこと。そして、その直後に、小泉が留学の名目でロンドンに行ったこと。
・閣僚だった父親が政治力political influenceで事件をもみ消し、ほとぼりが冷めるまで海外に出したと当時から噂されていたこと。

 という具合になる。
 しかし、これらの噂は、日本のマスコミの中で多くの人間が知りながら、今日まで誰も調査報道investigative reportingせずに放置され、政治家につきもののゴシップgossipで済んでいたのである。
 また、ある大手新聞の社会部記者による情報では、代議士になって数年目にも暴行事件assaults on womanが起きており、それは示談a private settlementによって和解reconciliationが成立したというものもあった。さらに、小泉の先輩に当たる慶応大学のOBから聞いた話では、暴行事件の和解には飯島秘書官が関与しており、それから飯島秘書官の立場が急に強くなったというのであった。

<<中略>>

 小泉の「留学疑惑」は、「レイプ疑惑」を考慮しなければ、実に単純なものだった。要するに、各種のデータに相違点が多すぎたのである。興信データ社刊の『人事興信録』では、「1968(昭和43)年ロンドン大政経学部に留学」とあり、東京大学出版会刊の『日本近現代人物履歴事典』では、「1967(昭和42)年7月ロンドン大政治学部留学」となっていて、1年もズレている。さらに、小泉事務所は、「首相は慶応大卒業後の1967年から、父親の急死で衆院選に初出馬する1969年までロンドン大学政治経済学部に留学していた」と説明explainしIているのだから、これを確定する必要があった。
 もちろん、これは当事者であり、日本の最大の公人public offcialである首相本人の最低限の義務minimum dutyである。
 したがって、この件で力を発揮したのは週刊誌メディアであり、とくに『週刊ポスト』は再三にわたって追及し、2004年2月9日号の記事で、「小泉首相がロンドン大に学生として登録されていたのは1968年から69年6月20日まで」と確定させた。つまり、彼が1967年に離日したとすれば、ほぼ1年間「遊学」した後にロンドン大学に行ったことになる。
 しかも、そのロンドン大学留学もまた、「留学」study abroadではなく、ただの「遊学」play abroadであって、政治家が履歴書に書けるような代物ではなかった。『週刊ポスト』(2004年2月27日号と3月5日号)が下した結論は、次のようなものである。

〈小泉首相が初挑戦した1969年12月の衆院選挙の際の選挙公報、初当選した1972年12月の衆院選挙の選挙公報に届出されていた小泉首相の履歴は、「慶応大学卒。ロンドン大学政治経済学部留学」とあるが、これは虚偽記載に当たる。なぜなら、ロンドン大学(UCL、ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン)には政治経済学部はないからである。ロンドン大にはいくつかのカレッジがあり、政治経済学部といえば、一般的にロンドン大学政治経済学院を指し、優秀な学生が集まることで知られているが、小泉首相が在籍したのはここではない。小泉首相は、ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(ロンドン大)の経済学部に1年足らず聴講生のような形で遊学していただけにすぎない。〉

 ここまで書かれれば、そして、これが事実で常識がある人間なら、虚偽を認めて謝るのが普通である。しかし、小泉がしたことは驚くべき破廉恥なことであった。すでに、読者は承知しているだろうが、彼はロンドン大学(UCL)のマルコム・グラント学長Prof Malcom Grantを日本に招いて会見させ、「小泉首相は正式の学位degreeを取る学生ではなかったが、1960年に与えられた外国人留学生intemational student向けの単位を取っていた」「小泉首相は伊藤博文以来、わが校出身の2人目の日本の首相だ。ぜひ、名誉教授professor emeritusになってほしい」などと言わせたのである。
 もし、心あるジャーナリストが日本に存在するなら、小泉事務所がロンドン大学に対して、どれほどのコントリビューションcontributionをしたのかを調べてほしい。

<<引用終わり>>

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2005/07/25

きょうびの大学生

 ある会議で、某学部長が、時間が押しているというのにかなり長い時間をかけて、今の学生が自から学ぼうとしない原因についてまくしたてた。高校で「大学に入学すれば遊べる」というようなアメをちらつかせて受験指導をしているらしいが、それが学生の学習意欲を著しく阻害する原因になっている、というのである。

 某学部長が言われたことはご自分の所の学生がそういうことを言ったからそうらしい程度のことで、何かきちんとした調査された上で述べられているとは受け取れなかった。確かに大学に入ったら遊べると思って入学してくる学生は相当数いるだろう。しかし、それは別に最近よく言われている話ではなく、30年前、40年前にも言われていたことで、むしろ遊ぶことで人間の幅が拡がるむしろ遊ばないことは人間形成に良くないという意見が主流だったと記憶している。では、その時代に大学で学んだ人々が今の学生と同じように自分で学ぼうとしなかったのか、そうではないであろう。そういう意味で、某学部長がまくしたてたことは正鵠を得ていないと思う。それに、そうだというなら、今の大学教育を担っている教員の自己否定をすることにもなる。

 きょうびの大学生が勉強をしないという問題の根本は「大学に入学すれば遊べる」という指導にあるというような表層の問題ではなく、もっと根本的な教育方針・方法、さらには社会情勢にあるのは明らかである。それに高校側は推薦、調査書など立場的には大学より弱い立場にあり、それをいいことに一方的に決めつけるのは理不尽だと思った。

 今、大学では自ら学ぼうとしない大学生のために、様々な教育改革(方法も含めて)の試みを行っている。しかし、本当に改革が必要な教員は、そういう努力には無関心であり、目標達成にはまだ10年単位の歳月が必要のようだ。

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2005/07/23

blog の信ぴょう性

blogは誰でも匿名で開設できるということ、横のリンクでネタ探しが簡単ということで今流行っている。私もそれに乗っかってこれを書いている訳だけれど。
 で、暴露性の高い内容なら人気が上がるのは言うまでもない。ここからもリンクしてあるが、きっこのブログというのはそういう中でも人気ダントツである。特に芸能界のウラネタについては、マスコミのネタだけではく独自の情報網からかなり信ぴょう性の高い記事を書いておられる。プロファイルは「MAXをこよなく愛するフリーのヘアメークです。」、趣味は「俳句、猫、モータースポーツ、期間限定のお菓子など。」としか書いてないが横顔ながら写真入りである。若いお姉さんにしては政治経済から国際情勢、芸能界の裏まで、実に様々なことについて4000字を越える量でほとんど毎日書いておられる。表現もウイットに富んで面白いので、毎日目を通している。
 最近、「フジテレビ女子アナの未成年者飲酒幇助問題」で、マスコミ報道では出て来ていない非常に詳しい状況を書きまくっておられる。プロファイルを単純に信じるほどアホウではないので、不思議なヒトだなと思っていた。そう思うのは他にもおられるようで、「貴様ら!俺の言うことを聞いてみかせんか。」という不思議な名前のblogにそういう投書が紹介されていた。このblogの解説によれば、「文章を似せているようですが、ネタは週刊誌記者でしょうね。顔写真を出してはいるが、その辺のねぇちゃんにそこまでやる経済力と動機その他があるようには思えません。数人の集団で行っているのでしょう。顔写真の女は、本サイトアンカーマンと同じで、何かあったときに表に出るだけのような気がします。」だとのこと。有料化するなどの実験段階ではないかとも書いてある。そうか、プロファイルはなぞにしておいた方がいいのだ。

木曜:会議。某学部長が、大学生が勉強しないのは、高校で大学に入れば遊べる、という教育をしているからだと決めつけた発言。そういう表面的な問題ではないだろうに。ある食品、というより治療補助薬の解析について、O先生から相談。やっておられるK先生から話を伺う。
金曜:午前中K先生試薬を持って来室。午後2つ会議。金がない、といういかんともしがたい状況。日本の科学がだめになる。同級生が肺ガンで死亡。数ヶ月前には膵臓ガンで亡くなった同級生がいる。二人とも親しくはなかったが、落ち込む。
土曜:昨日亡くなった同級生の追悼写真を同窓会アルバムホームページに貼る。マウス行動実験。

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2005/07/16

SPAM じゃないんだが

 7月14日から突然、The 14th Annual Growth Factor and Signal Transduction Conference 遺伝子関係の学会のお知らせが届くようになった。申し込みの締め切りが7月22日だというのだが、誰かが親切に宛先リストに登録してくれたんだろう、と思っていた。ところが、それからひっきりなしにメールが届くようになった。最初は、このメーリングリストから削除してくれという内容だったが、それが全員に配信されるものだから、次から次に削除してくれメールが配信されるようになり、殺到する問い合わせが配信されSPAM状態になった。「ウイルスだ」とか見当違いのメールまで投稿されるようになった。さらにそれに腹を立ててメールしてくる奴がいる。

 まさに無知による悪循環である。返信する時に、To:を管理者か発信者にすれば良いだけの話なのに、この人達はなんて物を知らないんだろうと思った。アメリカ人だってこの程度だ。そもそも、Reply-To: が設定されているからそれを外せば終わりなのに、なんて間抜けな管理者だろう。夜中じゅうメールが届いていたので、朝、受信のサーバーの設定でこれらのメールをrejectにした。これで静かになる。

 一昨日木曜、昼からの会議の時間を30分間違えてしまい、休憩室で茶を飲んでいたら事務官から「今終わりました」と声をかけられ絶句。15分しかかからない会議に、わざわざ1時間もかけて出席するのに、間抜けなことをしてしまった。昨日は昼からちょっと時間があったのでマウスの実験。一歩進展。夕方セミナー。

 4,5日前から1日じゅう変な頭痛がしたり、体調が思わしくないので、気になってかみさんに血圧測って貰ったが、90-150と高め。しかし、朝、起きがけに100-150もあり、こんなに高いことは無かったんでどうもおかしい。気になって糖尿の検査をしてみたら+++、血糖値を測ったら食後2hrで230mg/dl。糖尿病状態に突入している。明らかにストレスと不規則な食事のせい、それに確実に老化が進行している。当分酒を控えることにした。来週の飲み会はキャンセル。

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2005/07/12

研究打ち合わせ

月曜:助教授、助手と研究打ち合わせ。助教授氏は1ヶ月の間に実に様々な事をやっている。9月学会参加申し込み。4時から助教授と共に科長とP1aについて打ち合わせ。事務官同席。P1aは解決。5時からセミナー。某企業からの委託研究がうまくまとまりそうとの連絡。深夜目が覚め、その実験方法の問題点に気がついて対策を考え始めたら寝つけず。胸焼けがするのでH2Blocker服用。
火曜:非常勤で市外。PPTが不調。持っていったプロジェクターに換えるが同じ。結局、用意されたケーブルが断線していることが判明。午後、大学に戻ってから委託研究の問題点について助教授と打ち合わせ。解決法は難かしい。昨日の科長との話し合いについて学部長に報告。某委員会から資料送付と暑気払いの案内。入試方法の改善策についての検討資料作成。
 群馬大医学部の門前払い問題。この方がもし入学した場合、年齢が大きな問題となるのは間違いない。ここでも同様の問題がよく起こる。ただし、多くの意見のように年齢制限を設けていないのだから、それを理由に入学を不許可にしてはならないだろう。裁判でどのように決着がつくのか注目。

 本日、国会で障害者法案の委員会が開催されたらしいが、資料データに20箇所もの間違いや捏造があったにもかかわらず、本論には影響せずとして、訂正だけで終わったらしい。こういういい加減な事務官が法案の素を作っているのである。それをやらせているのは誰か。明日採決とのこと。

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