うそつきエッセイストやら政治家やら
山崎えり子というエッセイストが逮捕された。1998年に「節約生活のススメ」を出して80万部のベストセラーとなった山崎は、カリスマ節約主婦として全国の主婦から幅広い支持を得た。結婚していたが、暴力などを理由に家を出て、離婚手続きをしないまま別居。94年ごろに静岡市内で現在の内縁の夫と知り合い同居していた。印税の確定申告や保険に加入する際に戸籍が必要になったため、別の女性の400万円から500万の借金を返済する見返りに戸籍を譲り受けてその女性になりすましたという。結婚を偽装する理由がよくわからないしそんなことやってもすぐにばれるであろうとも思うが、その程度の知恵しかないのだから本の内容なぞ推して知るべしというものだ。
山崎は、これまでに20冊以上の著作があり、ベストセラーとなった「節約生活のススメ」の中で「大学卒業後、福祉関係の公務員として5年間、たびたび視察に訪れたドイツで、質素でありながら豊かな暮らし方に感動した」などとしているが、実際には公務員や海外生活をしていた事実はなく「でたらめの経歴を書いた」という。また、逮捕された内縁の夫が交通事故で障害者となり、将来への不安を抱いたことをきっかけに節約を始め、マンションの35年ローンをわずか5年で完済した夫婦愛を最大のウリにしていた。
山崎の著書6作を出版している祥伝社では、出稿を差し止めたという。ウソで塗り固めた人間の書いた本だから内容は全て疑ってかかるべきで、信じた人がアホウだったんだろうが、著者の正体すら確認せずにこんな本を出した出版社の責任は重大である。
経歴詐称といえば、小泉ロンドン留学もひどいもんだが、日本を左右する有力者として安部晋三の留学も深刻な経歴詐称問題を孕んでいる。前回引いた藤原肇の小泉純一郎と日本の病理」(光文社)の中の第七章単なる遊学生だった安部晋三の学歴詐称を引用しておこう。
<<引用はじめ>>
安倍もアメリカに留学した経験を持つ2世議員だが、世界で通用する常識を学んでいないのであり、彼の留学経歴が小泉純一郎以上に怪しいと言われていて、日本の政治家の人材枯渇は救い難い状況diffculty in finding suitable politicianを呈している。
『週刊ポスト』(2004年2月2日号)によると、安倍幹事長代理はホームページに「南カリフォルニア大学政治学科留学」と公表しているが、UCS (University of Southem California)で単位を取得したのは6つの講座だけで、そのうち3つは外国人向けの英語コースだったいう。しかも、USC広報者担当者によると、安倍音三が政治学科に在籍したことはなく、1978年の春学期から秋学期まで在籍したとはいえ、聴講生auditorみたいな存在だったのである。つまり、専攻majorなどなくて政治学politicsは単位すら取っていないし、「政治学科留学」などマユツバにすぎないのだ。
ところが、それでも安倍事務所は2年間の留学だと主張し、「USCに78年1月から79年3月まで在籍した。政治学は履修したが途中でドロップアウトしたので、記録が残っていなくても留学はあった」と答えている。
私はかつてロスの近郊のマリブMalibuにあるペパーダイン大学で総長の顧問をしたので、日本人留学生Japanese students in Americaの実態については私なりの見解を持つ。そこで私見を述べると、そのような留学は「遊学」play abroadというのであり、本来の留学study abroadは単位を取って成果を上げる努力を指す。
カリフォルニアは日本人留学生の多い土地だが、そのほとんどがこうした「遊学生」か「語学留学生」である。女子学生の中には変わった出稼ぎもいて、アジア人向けのマッサージ・パーラーやエスコート・サービスで稼ぐために、学校に登録して学生ビザをもらう者も多く、そんな者まで含めて「留学生」などと言ったら、日夜勉強に励んでいる真面目な留学生が気の毒である。
そこで、問題になるのが、安倍がなぜこのような怪しげな遊学をしたのか?そして、それが単なる遊学だったとしても、現在の彼にどのような影響influenceを与えているのかということであろう。
<<引用おわり>>
このあとに、安部の遊学当時のカリフォルニアの状況、暴力団、韓国との関係などが述べられており、彼の北朝鮮強硬姿勢の理由との関わりが論じられている。
山崎某なんぞよりも、こういう重大問題に体を張って取材するジャーナリストはいないのか。
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